この素材の性質
マツ(松/学名:Pinus)はマツ科の属の一つで、本州の北部から四国、九州、屋久島に分布しています。日本のマツ属は、大きくは二葉松(ニヨウマツ)と五葉松(ゴヨウマツ)に分けられます。アメリカや中国・ヒマラヤには三葉松(サンヨウマツ)もあります。日本に分布する二葉松類は、アカマツ・クロマツ・リュウキュウマツ、五葉松類はゴヨウマツ(ヒメコマツ)・キタゴヨウ(ヒダカゴヨウ)・ヤクタネゴヨウ・チョウセンゴヨウ・ハイマツがあります。
二・三葉松類と五葉松類ではやや性質が異なります。二・三葉松類の材は一般にやや黄色みを帯び硬いことから英語ではhard pine (硬いマツ)・yellow pine(黄色いマツ)と称されます。五葉松類は白く柔らかいことからwhite pine(白いマツ)・soft pine(軟らかいマツ)と呼ばれます。
マツは木造建築にも用いられますが、スギやヒノキと比べて耐腐朽性に劣り、使いどころを選びます。マツはヤニが多くねじれが生じやすいのが特徴です。そのため木造建築の構造用に利用されます。またマツは湿度が高いと白太にカビが発生しやすいので、伐採は秋から冬に行われます。樹木がヤニを出すのは自分の身を守るためといわれますが、ヤニの多いマツは材に粘りがあり、圧縮力に対して強度が大きいといわれています。比較的安価なので内装用の床材、梁などの横物使いの材として多く利用されます。
素材の主な用途
建築(主として軸組・敷居・床板)、杭木、枕木、経木、木毛、薪、割箸、パルプ材など。
印刷の可否・手順
【印刷の可否】
○
表面を清浄にしてから印刷します(木目や節の部分でインクが付きにくい場合があります)。
印刷サンプルギャラリー
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